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ポール・マッカートニー2017年日本公演の概括

ポール・マッカートニー2017年日本公演の概括


ポール・マッカートニー自身、ソロとして6回目(中止になった1980年、2014年を除く)、ビートルズ時代(1966年)を含めて7回目となった2017年の来日公演。
来日公演発表からポールの離日まで、今回の来日公演をファンの視点からまとめてみたいと思います。

【参考】
2013年日本公演 概括
2014年幻の日本公演 概括
2015年日本公演 概括


1.紅白歌合戦での来日発表

今回の来日公演は東京公演のみ、4月25日(火)日本武道館、27日(木)・29日(土)・30日(日)の合計4公演で、今までの来日公演の中では一番開催回数が少ないものとなりました。

過去数年、2013年、2014年、2015年の来日公演の発表は、事前にファンの間で来日発表の噂が広まるなど、その機運が高まったときにツアー主催者であるキョードー東京から発表が行われましたが、今回、ある程度ファンの間でも噂は広まっていたものの、確証となる話がなかった状態でした。
そのような中で、紅白歌合戦の夜11時台に、突如ポール自身がビデオ出演し、「来年日本に行くよ」というメッセージが本人の口から語られました。
そして新年が明けるとともに、1月1日0:00に公式サイトにて、来日公演が突如発表されました。

数日前には、紅白歌合戦にポールが出演するという噂が飛び交っていたものの、本当の話と信じていないファンも多かったようで、突然の発表に度肝を抜かれたファンも多かったようです。

 

2.相変わらずの五月雨式チケット販売、武道館公演は後出しジャンケン、結局チケットは完売せず

2017年1月1日からチケット前売り販売が始まりましたが、チケットの一般発売日である2月25日(土)まで、チケットぴあや主催者のキョードー東京のサイトにて、6回もの前売り発売が行われました。1月1日から始まった最速先行販売は抽選方式となり、当選確率は過去数年の公演に比べて高かったものの、落選した人もいた一方で、最終的に一般発売後もチケットは完売しなかったようで、今回もそのチケット販売方法には疑問が上がりました。

また日本武道館公演は、東京ドーム公演の発表(1月1日)の約2か月半後、一般発売の約半月後の3月10日に発表されました。前々回(2014年:結局は公演中止)、前回(2015年)と同様に、他のドーム公演の一般発売のあとに日本武道館公演を発表するという流れは同じでしたが、今回は日本武道館公演が日本ツアー、ポール・マッカートニー自身も2017年ツアーの初日となったことで、4月27日がツアーの初日と思ってチケットを購入した遠方のファンからはため息が聴こえました。

VIPチケットは、一般発売の数日前である2月16~18日に受付と、前回と同様に一般発売の前に受付が行われ、一応配慮がされたと言えるでしょう。

 

3.日本武道館公演の座席問題

3月10日に日本武道館公演が発表された際、主催者のキョードー東京からは「前売りチケットは全て座席番号入り特別チケット引換券で、入場前の4月24日(月)、25日(火)日本武道館にて座席番号入り特別チケットに引き換える必要があります。」とアナウンスされました。

また、ビートルズファンクラブ(ザ・ビートルズ・クラブ BCC)でも日本武道館公演のチケット受付が行われましたが、受付のサイトに「座席番号入り特別チケットへの引き換えは、当クラブ以外で座席番号入り特別チケット引換券を購入された方々を含め、すべての参加者と同じ方法で、主催者によって行われます。4月24日(月)、25日(火)、日本武道館にて「座席番号入り特別チケット」を主催者が用意する予定ですが、引換の詳細は、後日、公式サイトならびにザ・ビートルズ・クラブのサイトにてご案内します。※特別チケットに引き替えるまでは座席位置は分かりません。」と記載されています。

この2つの表現や、前回(2015年)の日本武道館公演では、事前に座席位置の抽選が公平に行われたことから、今回も、申込先(キョードー東京、チケットぴあ、ザ・ビートルズ・クラブなど)に関わらず、事前に座席番号が記載されたチケットへの抽選会が前日の4月24日(月)と当日の25日(火)に行われると、誰しもが思いました。

ところが、4月3日に急遽、4月4日にポール・マッカートニー公式サイト(英語)にて、事前に座席番号(座席位置)が記載された前売りチケットが販売されることが発表され、また、事前の座席位置の抽選は行われず、当日座席にて特別チケットに引き換えられることが発表されました。抽選にて座席位置が決まるとほとんどのファンが思っており、事前に座席番号が分かるなら公式サイトにて購入したかったと肩透かしを食らわされた気分になったファンが多かったようで、さらに、こうしたキョードー東京のチケット販売方法に、大きな批判が上がりました。

噂によれば、事前に座席位置がわからないままチケットを販売する日本の方式に、ポールサイド(MPL? マーシャル・アーツ?)がキョードー東京に意見したようで、急遽、キョードー東京は方法を変更せざるを得ない情報だったとのことですが、一旦チケットを購入した熱心なファンに再度チケットを購入させ、余ったチケットを転売させる2次マーケット拡大のための主催者の戦略かとも言われました。

 

4.売れないチケット、需要と供給が合わない武道館公演の価格設定、中止の噂

東京ドーム公演の一般発売(2月25日)が始まった後、主催者キョードー東京のツアー公式サイトでは、4月29日・30日の東京ドーム公演は完売とアナウンスされましたが、そのツアー公式サイトからリンクされているチケットぴあやキョードー東京のチケット販売コンテンツでは、4月29日・30日のチケットが購入可であったりと、前回と同様、アナウンスと実際の内容に齟齬がありました。結局、東京ドーム公演は29日はチケット購入サイトでは完売したようですが、27日と30日の公演は直前まで購入可でした。

日本武道館公演は、前回(2015年)と同様、SS席が10万円と高額チケットとなりました。ところが販売枚数がごく限定されていたC席以外の全券種(SS席、S席、A席、B席)は開催直前まで完売せず、チケット販売サイトで購入可でした。さらにヤフーオークション、チケットキャンプなどのチケット転売サイトでは定価以下に価格が暴落、定価10万円のSS席が5万円近くまで下げられた価格にて転売されていました。
これは、需要と供給が一致していなかった、価格設定が高かったという裏付けでしょう。

チケットが売れなかったのに加え、4月に入り北朝鮮情勢が悪化したため、ポール来日公演が中止されるのでは?という噂がファンの間を駆け巡りました。

 

5.ポールは無事に来日、特別ではなかった日本武道館公演

中止の噂をものともせず、ポールはナンシー夫人とともに、日本武道館公演の2日前4月23日に羽田空港から来日しました。今回もナンシー夫人と一緒に羽田空港に到着、話題となったのはナンシー夫人が着ていたウィングスのジャンパーです。1980年の来日公演(中止)のツアージャケットのようで、今はなき東芝EMIやウドーのロゴが入っていることが話題となりました。

翌日の24日、初日の日本武道館公演の前日には、日本武道館でリハーサルが行われている様子が建物の外まで漏れており、無事に公演が行われることと多くのファンが安心しました。

25日初日の日本武道館公演は、前回とは異なり、開場時間が大幅に遅れたりすることなく、会場内での特別チケットへの交換もスムーズに行われました。

日本武道館公演は特別な公演になるとポール自身の口からも事前に語られましたが、蓋を開けてみれば、特に特別なセットリストはなかったようです。

【参考】日本武道館公演で演奏され、東京ドーム公演では演奏されなかった曲

Drive My Car (4月27日、4月29日のサウンドチェックでは演奏)
Every Night (4月27日のサウンドチェックでは演奏)
Magical Mystery Tour (前回2015年に演奏)

また最後までチケットが販売しなかった日本武道館公演は、座席の空席を埋めるべく、関係者間で無料チケットが配布されたようで、当日に武道館入り口東側の「キョードー東京受付」にて受付が行われました。特にステージのバックサイド、北東スタンド2階は、公演開始直前に無料チケットの観客が一斉に入場した姿が見受けられました。

 

6.ポールのパフォーマンス自体は前回同様に大好評、ファンをステージに

チケット販売方法への批判や中止の噂がありましたが、一旦ポールの公演が始まると、パフォーマンス自体は非常に好評で、今までと同様、感動を呼ぶものでした。
しかしながら、ポールも高齢化し、日によって声や演奏の調子にばらつきがあったり、演奏ミスが目立つようになりました。4月25日日本武道館公演ではBlackbirdでギター演奏のミス、最終日30日ではアンコール以降の段取り勘違い、ステージ終盤になれば声や動きに疲れが見え始えることもありました。
それでも、今回新たに覚えた日本語を交えたMCで、一生懸命に観客を喜ばそうとするポールの姿に感嘆の声が上がりました。

今回観客の笑い?を誘ったポールの日本語MCは、「ザビートルズゥ」(日本語風に発音、ポールはかなり気に入っていたようで、武道館公演と27日東京ドーム公演では連発していました)、「トーキョードームゥ」、「ゴールデンウィークダ!」などです。

海外公演では、アンコール後にファンをステージに上げることが恒例となっていますが、今までの2013年、2015年の日本公演では、ファンをステージに上げませんでした。
ところが今回、29日の東京ドーム公演を除いてファンをステージにあげました。2002年日本公演以来の演出となりました。

 

7.あっという間の日本滞在

ポールは4月23日に来日し、4月30日の最終公演が終了した日の深夜に羽田空港から日本を去りました。実質1週間となった滞在日数は、今までの来日公演(中止になったツアーを除く)では最短となりました。

日本滞在中は特に観光など行うことはなく、オフの日も、滞在していたホテル(ザ・ペニンシュラ東京)のすぐ近くの日比谷公園でサイクリングしている姿を目撃されたのみで、遠くの外出はなかったようです。テレビ番組のインタビューや雑誌等のインタビューを受けることもなく、公演のためだけに来日していたと言えると思います。
その中でも、LINE LIVEで中継された「教えてポール」というポールがファンの質問に答えるコーナーは、非常に貴重なものとなりました。

なお、ザ・ペニンシュラ東京や日本武道館、東京ドームでは、出待ち・入り待ちのファンが多く待ち構えていました。今回はホテルでも警備体制がしっかりしていたようで、大きなけが人は出なかったようです。

 

8.まとめ(JASHの主観)

私JASHの主観による今回の日本公演のまとめです。
チケット販売方法やポールの調子など、いろいろな批判や意見はありましたが、やはりポールのパフォーマンス、バンドと一体となった演奏は筆舌に尽くしがたい感動を呼ぶものでした。ポールのパフォーマンス自身が、興行開催までの批判や不安を払拭したといえるでしょう。

曲によっては、声が出ていないとか、楽器の演奏が劣ったものもあるとは思いますが、若い頃のようなボーカルやリードギター・プレイを期待するのは酷でしょう。70代中盤になっても他のバンドメンバーとの相性は抜群で、その演奏のアンサンブルが観客を魅了したことは間違いないでしょう。

日本武道館公演の興行自体には疑問符が付きましたが、それ以外、ドーム単体となれば、アメリカや南米公演が毎年行われているように、日本も再度公演を行い、感動をもたらすことはあり得るのではないか、と思います。

 

 

 

 

 

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